1. 今日の相談
「メールの返信、返さなあかんのは分かってるんです。でも『お世話になっております』の続きが出てこなくて……気づいたら下書きのまま一日たってました」
これも、事務や現場のお仕事でよく聞く相談です。伝えたい中身は決まっている。日程は大丈夫、持ち物はこれ、と頭の中にはある。なのに文章にしようとすると、「この言い方は失礼かな」「そっけなく見えへんかな」と気になって、一通に30分。返信が遅れるほど、今度は「遅くなってすみません」の一文まで悩みはじめる。
この重たいループ、なんとかならへんかな、というのが今日の相談です。
2. 大丈夫です
ほー先輩:大丈夫やで。あなたはもう「何を伝えるか」を決められてる。止まってるのは、それを敬語の文章にするところだけやろ?そこはAIがいちばん得意なとこや。
そうなんです。メールで本当に大事なのは中身で、あなたはそれをもう持っています。残っているのは「失礼のない形に包む」作業だけ。今日やるのは、伝えたいことを箇条書きにして、包むところをAIに任せる。それだけです。
敬語に自信がなくても問題ありません。むしろ、自信がない人ほど効果が大きいやり方です。
3. 今日使うAI・道具
今日使うのは1つだけです。
- ChatGPT(無料で始められます) … 相手のメールと「伝えたいこと」を渡して、丁寧な返信文に包んでもらいます。スマホでもPCでも使えます。
新しく覚える操作はありません。コピーして、貼り付けるだけです。
4. 実際にやってみる
そのまま真似できる手順です。いきましょか。
ステップ1:伝えたいことを箇条書きにする
文章にしなくて大丈夫。「・変更OK」「・10日14時なら空いてる」くらいの走り書きで十分です。3つまでに絞ると、返信も短くまとまります。
ステップ2:ChatGPTに、このまま頼む
次の指示文を貼り付けて、相手のメールと箇条書きを続けて貼ります。
次のメールへの返信文を書いてください。 丁寧で失礼がなく、でも長すぎない文章にしてください。 「伝えたいこと」に書いていない約束や日付は付け足さないでください。
【相手のメール】 (ここに相手のメールを貼る)
【伝えたいこと】 (ここにステップ1の箇条書きを貼る)
コツが1つ。会社名や個人の名前は、貼る前に「A社」「B様」に置き換えておきましょう。返ってきた文章の名前を最後に戻せば大丈夫。相手の情報をそのままAIに渡さないのは、大事なマナーです。
ステップ3:読んで、3か所だけ確認する
出てきた返信文を読んで、宛名・日付・約束ごとの3か所だけ確認します。あとは自分の言葉に少しだけ直せば完成。「もう少し短く」「もう少しやわらかく」と追加で頼んでも大丈夫です。
ほー先輩:敬語の加減で悩む時間が消えるんが、このやり方のいちばんの効き目や。あなたは中身の確認だけしたらええ。
5. 完成例
実際にやってみると、こんなふうに変わります。(架空の相手・架空の内容です)
ビフォー(伝えたいことの走り書き)
・見学日の変更OK
・7/10(金)14時なら空いてる
・当日は正面玄関から
アフター(ChatGPTが包んでくれた返信)
田中様
お世話になっております。
見学日程のご変更の件、承知いたしました。
7月10日(金)14時でしたらご案内が可能です。
ご都合いかがでしょうか。
当日は正面玄関よりお越しください。
お会いできるのを楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
走り書き3行が、そのまま送れる形になりました。かかった時間は5分。悩む時間は、ほぼゼロです。
6. 使ってみた感想
いちばん驚いたのは、「遅くなってすみません」をどう書くか悩まなくてよくなったことです。事情を箇条書きに1行足すだけで、AIが角の立たない一文にしてくれます。
良かったのは、敬語の正しさを気にする時間が消えたこと。読み返すときは「中身が合ってるか」だけ見ればよくなったので、確認も速くなりました。
一方で、名前・日付・金額のような事実は、必ず自分の目で確認したほうが安心です。それから、相手の名前や会社名を貼る前に置き換えるひと手間は、忘れずに。「包むのはAI、事実と相手への配慮は自分」。この分担がちょうどいいです。
7. 今日できたこと
今日できたことを、言葉にしておきますね。
- 下書きのまま止まっていた返信を、5分で送れた。
- 「箇条書き→AIが包む→3か所確認」という返信の型が身についた。
- 名前を置き換えてから貼る、というAIとの安全な付き合い方を1つ覚えた。
この型は、お礼のメールにも、お断りのメールにも、そのまま使えます。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:返事が遅れても、あなたが悪い人になるわけやないで。今日5分で返せたら、それで上等や。次の一通も、箇条書き3つからでええからな。また困ったら寄ってな。
やさしいAI仕事術