1. 今日の相談
「来週の会議で説明する資料、私がまとめることになったんです。話したいことは頭にあるんですけど、いざパソコンの前に座ると、何から書いたらいいか分からなくなって……」
白紙の資料を前に固まってしまう。これも本当によく聞く相談です。伝えたいことは、実はたくさんある。現状こうで、こういう提案があって、ここは皆に相談したくて。でも、それをどの順番で並べたら伝わるのかが分からない。書いては消し、消しては書いて、1時間たってもタイトルしかできていない——。
この「白紙のしんどさ」をなんとかしたい、というのが今日の相談です。
2. 大丈夫です
ほー先輩:大丈夫やで。資料づくりでいちばん難しいのは「順番に並べる」ところで、そこで固まるのは普通のことや。中身はもう、あなたの頭の中にあるんやから。
そうなんです。あなたに足りないのは文章力ではなく、「並べる係」です。今日やるのは、頭の中のネタを順番を気にせず全部書き出して、並べるところだけAIに任せること。
きれいに書こうとしなくて大丈夫。順番もバラバラでいい。それがそのまま材料になります。
3. 今日使うAI・道具
今日使うのは1つだけです。
- ChatGPT(無料で始められます) … バラバラのネタを、会議資料の骨組みに並べてもらいます。
パワーポイントやワードの操作は、今日は出てきません。骨組みができてから、いつもの道具に貼ればOKです。
4. 実際にやってみる
順番にいきましょか。
ステップ1:ネタを順番を気にせず書き出す
頭に浮かんだことを、浮かんだ順にそのまま書きます。「あれも言いたい」「これは相談したい」を全部。整理しないのがコツです。整理は次のステップでAIがやります。
ステップ2:ChatGPTに、このまま頼む
次の指示文を貼り付けて、ネタを続けて貼ります。
次のメモを、会議で使う1枚資料の構成に整えてください。 「目的」「現状」「提案」「相談したいこと」の4つに分けて、箇条書きでまとめてください。 メモにない情報は付け足さないでください。
(ここに、ステップ1で書き出したネタを貼り付ける)
「目的・現状・提案・相談したいこと」の4つは、たいていの会議資料に効く並び方です。テーマが違うときは、この4つの名前を差し替えるだけで使い回せます。
ステップ3:骨組みを見て、順番だけ確認する
返ってきた骨組みを読んで、「この順番で話したら伝わるか」を確認します。しっくりこなければ「提案を先にして」と頼み直せば大丈夫。骨組みが決まったら、あとはいつもの資料に貼って、数字や日付を足していくだけです。
ほー先輩:ここまでで資料の勝負はほぼついてるで。骨組みさえ通ってたら、肉付けは手が勝手に動くもんや。
5. 完成例
実際にやってみると、こんなふうに変わります。(架空の事業所・架空の内容です)
ビフォー(順番を気にせず書き出したネタ)
送迎の出発が最近ぎりぎり 準備に時間かかってる
チェックリスト作ったらどうか
先月ヒヤッとしたこと1件あった
誰がリスト作るか決めたい
出発10分前集合にしたい あと車の鍵の置き場所
アフター(ChatGPTが立てた骨組み)
【目的】
・送迎の出発準備を見直し、時間に余裕を持てるようにする
【現状】
・出発準備に時間がかかり、出発がぎりぎりになっている
・先月、ヒヤッとする事例が1件あった
【提案】
・準備のチェックリストを作る
・出発10分前集合にする
・車の鍵の置き場所を決める
【相談したいこと】
・チェックリストの作成を誰が担当するか
バラバラだったネタに、背骨が通りました。ここまで5分。白紙とにらめっこする時間は、もうありません。
6. 使ってみた感想
やってみて気づいたのは、「書けない」の正体は「並べられない」だったということです。並べる係をAIに任せたら、ネタ出しはむしろ楽しい作業でした。
良かったのは、「相談したいこと」が自動で1つの箱にまとまること。会議で「で、今日は何を決めるんやっけ?」となるのを防げます。
一方で、骨組みの中身が現場の実感と合っているかは、自分にしか判断できません。「並べるのはAI、順番の最終判断と肉付けは自分」。この分担で、資料づくりの気の重さがだいぶ変わりました。
7. 今日できたこと
今日できたことを、言葉にしておきますね。
- 白紙だった会議資料に、5分でたたき台の骨組みができた。
- 「目的・現状・提案・相談したいこと」という使い回せる型を覚えた。
- 「ネタ出しは自分、並べるのはAI」という分担が身についた。
次に資料を頼まれたときも、まず書き出すところから始めれば大丈夫です。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:白紙がいちばんしんどいねん。背骨さえ通ったら、あとは肉付けするだけやから。たたき台は、たたかれるためにあるんやで。堂々と出しといで。また寄ってな。
やさしいAI仕事術