1. 今日の相談
「教室の予約を電話とSNSで受けています。予約システムを入れたいのですが、カレンダーが表示できれば十分でしょうか」
電話、SNS、紙の予定表に予約が分かれていると、確認するだけでも気を使います。「楽にしたくて入れるのに、かえって難しくならないかな」と迷うのは自然なことです。
予約の仕事は、日時を埋めるだけではありません。受付、確認、リマインド、変更、キャンセル、支払い、来店後までがつながっています。
担当者や部屋、席数、道具の数に上限がある場合は、日時だけ空いていても予約できないことがあります。定員、準備時間、休業日、時差も含めて、実際の一日を見ます。
今日は、現在の受付フローを先に書き、必要な機能を後から決めます。
2. 大丈夫です
ほー先輩:機能の多さを覚えるより、今の一日を順番に書いた方が早いで。
大丈夫です。あなたが今している受付を、一つずつ順番に書くところから始められます。システムの専門用語を先に覚える必要はありません。
現在の流れを書くと、システムに任せたい所と、人が対応したい所を分けられます。オンライン予約が難しい人向けに、電話などの受付方法を残すかどうかも話し合えます。
全部のメニューを一度に変えなくても大丈夫です。受付が比較的単純な一つのメニュー、一週間などの小さな範囲で試せば、お客様と担当者の両方が困らないかを確かめられます。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTです。AIには、実際の職場とは関係のない固定練習例「町内読書会の座席受付」だけを渡し、確認表の型を作ります。
現在の受付フロー、担当者、部屋、定員、料金、支払い、保存データ、顧客情報はAIへ渡しません。氏名、電話番号、メール、健康情報、来店履歴、決済情報も手元に置き、承認済みの業務資料で人が確認します。
4. 実際にやってみる
1. 予約の流れを書く
問い合わせから来店後まで、お客様と店舗の動きを順番に書きます。「空きを聞く」「日時を確定する」「前日に案内する」「変更を受ける」のように、今の言葉で構いません。
同じ内容を複数の場所へ書いている所、担当者しか分からない所、連絡が遅れやすい所に印を付けます。その印が、システムに助けてほしい場面です。
2. 困っている場面を3つまで選ぶ
営業時間外の受付、二重予約、変更連絡などから絞ります。困りごとごとに「誰が困るか」も書きます。お客様が空きを確認できないのか、担当者が転記に時間を使っているのかで、必要な機能が変わります。
3. 人が残す対応を決める
電話予約、当日相談、特別な配慮、返金など、人が対応する場面も書きます。システムを使えない人が不利益を受けないよう、別の受付方法と問い合わせ先を案内できるか確認します。
4. お客様への説明と同意を整理する
予約時に何の情報を集めるか、何のために使うか、外部サービスへ保存されるか、誰が見られるか、いつ削除するかを言葉にします。不要な項目は集めず、必須と任意を分けます。
今ある予約リストを新しいサービスへ移す場合は、既存のお客様へどのように知らせるか、職場のルールとサービスの契約を確認します。外部サービスへの移行を黙って進めず、必要な説明と同意を先に整えます。
5. AIで空の必要機能表を作る
実際の職場とは関係のない固定練習例「町内読書会の座席受付」を使い、予約システム導入前の空の確認メモを作ってください。 「お客様の動き」「店舗の対応」「システムに任せたい所」「人が対応する所」「お客様への説明」「確認する機能」に分けてください。 実際の受付方法、担当者、設備、定員、料金、決済、保存データ、顧客情報は書かず、すべて空欄にしてください。 引き継ぎ手順、個人情報の保存・削除、外部サービスへの移行時の説明・同意、キャンセル・返金には「正式資料と責任者へ要確認」と付けてください。
AIが作った空の確認メモを承認済みの業務管理表へ移し、現在の受付フローや条件は、担当者が業務手順書、契約、公式仕様を見ながら記入します。
5. 完成例
以下は空の導入前メモです。実際の運用条件はAIの外で記入します。
【お客様の動き】
(承認済みの受付手順から人が記入)
【店舗の対応】
(業務手順書から人が記入)
【システムに任せたい所】
(公式仕様と職場の承認後に人が記入)
【人が対応する所】
(責任者と確認して人が記入)
【お客様への説明】
集める情報と利用目的:要確認
外部サービスへの保存:要確認
閲覧できる担当者と削除時期:要確認
既存予約を移す場合の案内・同意:要確認
【要確認】
現行予約の移行、個人情報の保存・削除
キャンセルと返金、月額と決済手数料
空欄や「要確認」が多くても失敗ではありません。申し込み前に、お客様へ説明することと職場で決めることが見えた状態です。
6. 使うときの注意
料金・手数料・外部サービス連携・個人情報の保管場所・削除条件は、公式情報と契約で確認します。プライバシー説明の「安全」という言葉だけで決めず、保存先、利用目的、第三者提供、人による閲覧、完全削除の方法を分けて見ます。
現在の予約が必ず移行できると決めつけず、バックアップを残し、架空データで操作を試します。本番導入前には一部メニューで受付から変更・キャンセルまで通して確認し、問題が起きたときに電話や紙へ戻せる手順も用意します。
試用では、同じ時間への二重予約、満席、支払い失敗、返金、無断キャンセル、通知が届かない場合も架空データで確かめます。リマインド通知を送る場合は、送信先、同意、停止方法、送信時刻を確認し、深夜や不要な連絡にならない設定を選びます。
移行日には、旧台帳と新システムの予約件数を照合し、変更・キャンセルを含めて差がないか担当者が確認します。解約時に顧客情報、予約履歴、売上記録をどの形式で書き出せるか、管理アカウントを誰が所有するかも導入前に残します。
会議や面談などを録音して予約後の記録に使う場合は、システム選びとは別に、録音前の説明・同意・保存・完全削除の確認が必要です。
7. 今日できたこと
- 現在の予約受付を順番に書けた。
- システムに任せる所と人が対応する所を分けられた。
- 個人情報、説明・同意、キャンセルの確認を導入前に残せた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:予約の入り口が変わっても、困ったときに人と話せる道は残しとこな。
やさしいAI仕事術