1. 今日の相談
「電卓の打ち間違いで請求金額を間違えたことがあります。それ以来、自分の計算が信じられません。よい確かめ方はありますか」
二度打ちは、入力差に気づくための一つの手段です。ただし、同じ答えが二度出ても正解とは限りません。同じ数字を読み違えたり、対象の伝票を二度とも落としたりすれば、同じ誤答になります。原資料、対象範囲、単位・符号、別の方法、職場の承認手順を組み合わせて確かめます。
2. 大丈夫です
ほー先輩:不安なときに確定せず止まれるんは、大事な力や。まず、どこまで確かめたらええかを職場でそろえよな。
AIには、架空の数字だけで検算手順の練習表を作ってもらいます。実在の売上、請求、給与、口座、税務、顧客情報は入力しません。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTと、いつもの電卓です。
最初に、職場で決められた計算・照合・承認の手順を確認します。別の確認者が必要か、誰が確定できるかは業務ごとに異なります。この記事の二度打ちや概算を、正式な手順の代わりにはしません。
4. 実際にやってみる
1. AIへ検算メモを頼む
電卓の打ち間違いを防ぐ「検算ルール」の1枚メモを作ってください。
・二度目は入力順または計算方法を変える
・同じ答えが出ても正解の証明にはしない
・原資料、対象範囲、件数、単位、桁、小数点、符号を確認する
・差が出たら確定・送信・支払いを止め、原資料へ戻る
・確認者と承認者は、職場の正式な手順どおりに記す
・実在の金額や取引情報はAIへ入力しない
印刷して電卓の近くに貼れる形で。
2. 二度目は順番か方法を変える
同じ順番で二度入力すると、同じ見落としを繰り返すことがあります。上から集計したら下から、電卓で合計したら正式なシステムの対象範囲と照合するなど、職場で認められた別の見方を使います。一致は手がかりであり、確定条件そのものではありません。
3. 概算は桁違いに気づく手がかり
概算は、桁や符号の大きな違いに気づく手がかりになります。ただし、概算に近いことも正解の証明にはなりません。端数、税・率、期間、対象範囲が正しいかは原資料と正式な条件で確かめます。
4. 件数だけでなく対象範囲も戻る
原資料の件数と入力件数を照合し、開始・終了位置、重複、除外対象も確認します。件数が合っていても、別の資料を含めたり同じ資料を二重計上したりする可能性があるため、件数だけで確定しません。
5. 差があれば止め、正式な確認先へ
結果が合わない、原資料が足りない、対象範囲が分からない場合は、推測で埋めません。確定・送信・支払いなど次の処理を止め、職場で決めた担当者や承認者へ、差がある箇所と確認済みの範囲を伝えます。
5. 完成例
【架空の検算手順(責任者確認前)】
1. 対象確認:原資料/期間/開始・終了位置
2. 一度目:決められた方法で計算
3. 二度目:入力順または認められた方法を変える
4. 照合:件数/範囲/単位/桁/小数点/符号
5. 一致した場合:職場の確定・承認手順へ
6. 差がある場合:処理を止め、差の箇所と確認済み範囲を担当者へ
※一致しても正解の証明にはしない。実額は原資料と正式システムで確認する
近い場面の記事として、納品前のチェックリスト5項目もあります。
6. 使うときの注意
電卓、表計算、会計システムのどれを使うかは、職場の手順と権限に従います。道具を変えても、入力元、計算式、対象範囲、設定を誤れば結果は変わります。AIに実額を計算・判定させず、手順のたたき台を作る場合も架空の数字だけを使います。誤りを見つけたときは、個人を責める材料ではなく、確認手順を見直す記録として扱います。
7. 今日できたこと
- 二度打ちの一致と、正しさの確認を分けられた。
- 原資料・範囲・単位・符号へ戻る項目を作れた。
- 不一致時に止めて正式な確認先へ渡す流れを決められた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:二度同じでも、そこで決めつけんこと。原資料と正式な手順に戻れる人が、数字を丁寧に扱える人やで。
やさしいAI仕事術