1. 今日の相談
「POPを作ると、商品名と価格だけになります。目立たせようとすると大げさな言葉になりそうです」
一つのキャッチコピーをひねり出す前に、どんな悩みのとき、どう使うものか、似た選択肢と何が違うかの三方向へ広げます。
2. 大丈夫です
ほー先輩:強い言葉を足す前に、見る向きを変えよ。商品にある事実だけでも三案作れるで。
案を広げる段階と、実際に掲示する一案を選ぶ段階を分けると、誇張を避けやすくなります。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTと正式な商品情報です。未公開情報や顧客データは使いません。効果、受賞、順位、比較結果は確認できる資料がなければ入力しません。
4. 実際にやってみる
1. 悩みの方向を書く
「収納場所を取りたくない」など、実際に想定している困りごとを書きます。解決を断定しません。
2. 使い方の方向を書く
いつ、どこで、どのように使うかを、説明書や正式情報から抜き出します。
3. 違いの方向を書く
サイズ、素材、内容量、付属品など、同じ基準で比べられる事実を書きます。「一番」「絶対」は使いません。
4. AIに三方向の案を頼む
次の架空の商品情報だけを使い、店頭POPの案を三方向で作ってください。
1. 来店者の悩みに寄り添う案
2. 使う場面が浮かぶ案
3. 似た選択肢との事実上の違いが分かる案
効果、人気、順位、口コミ、最上級表現を付け足さないでください。
5. 一案に絞って表示を確認する
価格、単位、期間、条件、注意書きが正式情報と一致するか確認し、売り場で読める文字量にします。
5. 完成例
【悩み】机の上を広く使いたい日に
【使い方】使う分だけ広げて、終わったら折りたためます
【違い】広げた幅45cm/収納時の厚さ3cm
採用案:使う分だけ広げて、机をすっきり
売り方別のPOP文例(そのまま使えます)
[ ] の中を、自分の商品の確かめられる事実に入れ替えてください。効能や効果をうたう表現は、商品によっては書けません(後述)。
① 悩みから入る(いちばん立ち止まってもらいやすい)
[困っている場面]、ありませんか?
[商品名]
[それがどう変わるか(事実の範囲で)]
[数量・サイズ・価格]
② 使い方を見せる
[使う場面]に。
[商品名]
・[使い方1]
・[使い方2]
[サイズ・容量など、確かめられる数字]
③ 違いを示す(似た商品が並んでいるとき)
[商品A]と[商品B]、どう違う?
[商品A]:[確かめられる違い]
[商品B]:[確かめられる違い]
用途で選べます。お気軽にお声がけください。
選ばせるPOPは、店員に聞きにくい人の助けになります。
④ 数字で見せる
[商品名]
[数字]:[何の数字か]
[数字]:[何の数字か]
([数字の出どころ:メーカー公表値など])
数字には必ず出どころを添えます。自分で測っていない値を断定しません。
⑤ 期間限定・在庫のお知らせ
[商品名]
[日付]まで
[条件]
数に限りがございます
「限定」を書くときは、本当に期限や数量があるときだけにします。
⑥ 手書きで書ける短い形(3行)
[困りごと]に
[商品名]
[価格]
売り場のPOPは離れて読めることが最優先です。凝った文より、3行で足ります。
POPに書かないほうがよいこと
- 効果・効能の断定— 食品・化粧品・健康関連は、書ける表現が法令(景品表示法・薬機法など)で決まっています。「治る」「効く」「痩せる」は書きません
- 「日本一」「No.1」— 根拠となる調査がないと書けません。書くなら出典を併記します
- 確かめていない数字— メーカー公表値なら「メーカー公表値」と添えます
- 他店・他商品の否定— 比較は自社商品同士にとどめます
- 文字を詰め込む— 売り場で読まれるのは3秒です。1枚に伝えることは1つに絞ります
- 根拠のない限定表示— 「本日限り」を毎日出すのは、景品表示法で問題になり得ます
迷ったときは、自分の店で確かめられる事実だけを書きます。それが結局いちばん強いPOPになります。
似た商品を並べて選んでもらう売り場なら、店頭の商品比較POPの作り方が使えます。
6. 使うときの注意
健康、美容、安全、節約などの効果を商品情報から広げて断定しません。比較対象を不当に悪く書かず、法令や業界ルールで必要な表示は責任者へ確認します。
7. 今日できたこと
- 一案に詰まらず、三方向へ広げられた。
- 強さではなく事実の切り口で比べられた。
- 掲示前に正式な商品表示と照らせた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:案は三つ、掲示は一つ。広げてから選ぶと、無理に強い言葉へ行かずに済むで。
やさしいAI仕事術