1. 今日の相談
「返品したいと連絡がきました。すぐ返信したいですが、返金できるかはまだ確認できていません」
返品・交換の返信は、受付したこと、確認に必要な情報、正式な条件、次の連絡時期を分けます。返金や交換の可否を、AIに決めさせません。
2. 大丈夫です
ほー先輩:「確認して連絡します」も、ちゃんとした返事やで。
すぐに結論が出ない場合でも、問い合わせが届いたことと、いつまでに次の連絡をするかは伝えられます。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPT、注文・受付記録、公開中の返品条件、職場の対応ルールです。氏名、住所、電話番号、注文番号、決済情報、商品画像はAIへ渡しません。
4. 実際にやってみる
1. 問い合わせを受け取った事実を残す
受信日時、用件、希望、不足情報を受付記録へ残します。
不具合、誤配送、イメージ違いなど、相手が書いた申し出の区分をそのまま残します。担当者が原因を決めつけたり、写真だけで過失や品質を判定したりしません。
2. 正式な条件を確認する
返品期間、対象外条件、送料、返金方法は、現在公開している規約と責任者の判断で確認します。
自社サイト、出店モール、決済サービスで条件が違う場合があります。注文を受けた経路と、確認に使った規約の名称・更新日も受付記録へ残します。
3. AIへ返信の型を頼む
以下は架空の返品問い合わせメモです。
「受付のお礼」「確認したいこと」「現時点で案内できる条件」
「次の手順」「次に連絡する時期」の順で短い返信文を作ってください。
メモにない返品可否、返金、送料、期限、規約を付け足さないでください。
判断できない内容は「要確認」と残してください。
【受付メモ】
(個人や注文が分かる情報を除いた内容)
4. 条件表と一行ずつ照らす
申請期限、必要な写真、送付方法などを、AIの文章ではなく正式資料で確認します。
お客様から追加で情報を受け取るときも、判断に必要なものだけを案内します。本人確認書類や決済情報を、通常のメール返信で送るよう求めません。
返送を案内する場合は、返送先、梱包、送料負担、追跡方法、同梱物を正式条件から確認します。安全上の問題が疑われる商品は、通常の返送を促す前に品質・安全の担当へつなぎます。
5. 送信後の状態を記録する
返信日、次の待ち状態、担当者、次の確認日を受付記録へ残します。
「お客様からの返答待ち」「責任者の判断待ち」「返送品の到着待ち」を分けると、同じ確認を繰り返しにくくなります。
返金処理済み、カード会社への反映待ち、交換品発送済みも別の状態です。実行した操作と相手の画面へ反映される時期を分け、完了前に「返金済み」と断定しません。
5. 完成例
以下は架空の例です。
件名:返品のお申し出を受け付けました
A様
返品のお申し出を受け付けました。
ご連絡ありがとうございます。
対象商品とご注文日を確認したうえで、返品条件と次の手順をご案内します。
返品の可否と送料のお取り扱いは、現在確認中です。
7月18日17時までに、あらためてご連絡します。
可否や返金を未確認のまま約束せず、次の連絡時期を示しています。
場面別の返信例(そのまま使えます)
[ ] の中を自分の店の言葉に入れ替えてください。返金額・送料の負担・返品可否は、規約と記録を人が確認してから書きます。
① まず受け付けたことだけ伝える(可否を確認する前)
件名:返品のお申し出を受け付けました
[お客様名]様
このたびはご連絡いただき、ありがとうございます。
[商品名]につきまして、返品のお申し出を受け付けました。
ご注文日と商品の状態を確認のうえ、返品の可否と手順をご案内いたします。
[日付][時刻]までに、あらためてご連絡いたします。
② 返品を受けられるとき
[商品名]について、返品をお受けいたします。
【送付先】[住所・宛名]
【期限】[日付]までに発送をお願いいたします
【送料】[当店負担/お客様負担]
【返金方法】[方法]/[時期]
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
③ 返品を受けられないとき
[商品名]につきまして確認いたしましたところ、
[規約の該当箇所(例:ご購入から◯日を過ぎている/開封済み)]に該当するため、
今回は返品をお受けできかねます。
ご期待に沿えず申し訳ございません。
[代わりにできること(例:使い方のご案内/次回のご相談)]がございましたら、
お気軽にお申し付けください。
断るときも、規約のどこに当たるかを書きます。「規定により」だけでは相手が確かめられません。
④ 交換で対応するとき
[商品名]につきまして、[交換後の商品名]への交換で承ります。
【交換品の発送】[日付]頃を予定しております
【返送のお願い】[返送方法・期限]
【ご負担】[送料・差額の有無]
行き違いを防ぐため、[返送品の到着後/同時]に発送いたします。
⑤ 不良品・破損のとき
[商品名]に[状態]がございましたとのこと、誠に申し訳ございません。
恐れ入りますが、確認のため[写真/商品番号]をお送りいただけますでしょうか。
確認でき次第、[交換・返金]の手続きを進めさせていただきます。
お手元の商品は、ご連絡があるまで[処分せずお持ちください/指示に従ってください]。
原因を書きません。「製造上の問題で」と先に書くと、確認後に訂正することになります。
⑥ 返金の時期を伝えるとき
返金の手続きを[日付]に完了いたしました。
【返金方法】[クレジットカード/口座振込/ポイント]
【反映時期】[目安]。ご利用の[カード会社/金融機関]の締め日により前後いたします。
反映が確認できない場合は、[問い合わせ先]までお知らせください。
「◯日に入金されます」と断定しません。反映時期は相手の金融機関次第です。
返信に書かないほうがよいこと
- 確認前の可否(「返品可能です」)— 後から覆すと、断るより大きな不信になります
- 原因の断定(「不良品でした」「お客様のお取り扱いによるものです」)— どちらも確認が済むまで書きません
- 返金額の即答— 送料・手数料・割引の扱いを記録で確認してから書きます
- 他のお客様の事例(「他の方は問題ありません」)— 相手の困りごとを打ち消す形になります
- 社内の事情(「担当者が不在で」)— 相手には関係がなく、対応の遅れの説明にもなりません
よくある問い合わせ全般を型にしておくなら、問い合わせ返信の例文とテンプレも使えます。
6. 使うときの注意
法令、通販の表示、自社規約、出店モールのルールが関係する場合は、現在の正式情報を責任者が確認します。AIの一般的な答えを、自社の条件にしません。
不具合や安全に関わる申し出は、通常の返信文より職場の正式な報告手順を優先します。
同じ商品の不具合が続いている場合は、一件の返品対応だけで閉じず、商品・品質・安全を担当する人へ件数と事実を共有します。原因や責任はAIに推測させません。
返金・交換を求められた最初の受け止め方と確認項目は、困った一言に返す 接客フレーズ30でも場面別に確認できます(PDF・無料サンプルあり)。
7. 今日できたこと
- 受付事実と結論を分けられた。
- 正式な条件を元資料で確認できた。
- AIに返金や返品可否を作らせなかった。
- 次の連絡時期を示せた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:相手が知りたいんは、言い訳より「次に何が起きるか」やで。
やさしいAI仕事術