1. 今日の相談
「報告資料にグラフを入れたいのですが、棒グラフ・折れ線・円グラフのどれを選べばいいか、毎回なんとなくで決めています」
選び方の入口は目的です。量の大小を比べるなら棒、時間の変化を見るなら折れ線、全体に対する構成比なら円または帯が候補になります。ただし、データの性質や項目数によって候補は変わるため、自動では決まりません。
2. 大丈夫です
ほー先輩:種類を先に決めんでええ。「何を確かめたいか」と「どんなデータか」を並べて、候補を比べよ。
AIには、確認したい問いと架空のデータ構造を伝えて、合いそうな候補と注意点を提案してもらえます。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTと、いつもの表計算ソフトです。
実際の売上や個人の数字は、AIへ渡す前にダミーの数字へ置き換えます。グラフにする数字の正しさは、最後に自分で元データと突き合わせます。
4. 実際にやってみる
1. 確かめたいことを一文にする
「商品別の量を比べたい」「月ごとの変化を見たい」のように、結論ではなく問いを先に書きます。先に結論を決めると、都合のよい見せ方へ寄せてしまうおそれがあります。
2. AIへ種類の相談をする
報告資料に使うグラフの候補を考えてください。
確認したい問いは「架空の3商品の月別の量を比べ、時間による変化も見る」です。
候補を2つ挙げ、それぞれ見やすい点・読み取りにくい点を説明してください。
数字は架空です。欠損を補わず、データから言えない結論や原因は作らないでください。
最後に、軸・単位・期間・出典・集計条件を人が確認する欄を付けてください。
3. 目的とデータの両方で確かめる
AIの提案を、量の比較・時間変化・構成比のどれに当たるかと、項目数・期間・合計が100%になるかで確かめます。今回の例は、集合棒グラフと複数の折れ線が候補ですが、どちらが読みやすいかは実際のデータで比べます。
4. 余計な飾りを削る
立体表現・多すぎる色・細かすぎる目盛りは読み取りを難しくすることがあります。まず平面で簡素な案を作り、読み手が値や傾向を取り違えないか確認します。
5. 数字の最終確認は自分で
グラフの元になった数字を、元データと指差しで確認します。きれいなグラフでも数字が違えば台無しです。
5. 完成例
【架空のグラフ候補メモ】
量を比べたい(どれが多い?)→ 棒グラフが候補
例:商品別の売上、店舗別の来客数
時間の変化を見たい(増減は?)→ 折れ線が候補
例:月別の売上、時間帯別の来店
全体に対する構成比を見たい(何が何割?)→ 円・帯が候補
例:年代別のお客様の割合
確認:軸/単位/期間/出典/集計条件/欠損
決め方:候補を実際のデータで作り、読み取りやすい方を人が選ぶ
6. 使うときの注意
円グラフは、全体が100%にならないデータや複数回答の集計には使えません。軸の途中省略や極端な目盛りは差の印象を変えるため、省略を明示し、誤解を招かないか確認します。総務省統計局も、目的とデータの性質に合わせてグラフを選び、タイトル・軸・単位・出典などを示すよう案内しています。社外に出す資料の数字は、承認の流れに従います。
7. 今日できたこと
- 確かめたい問いとデータの性質を分けられた。
- AIに複数候補と注意点を聞けた。
- 軸・単位・期間・出典を人が確認できた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:グラフは結論を作る道具やない。数字から何が読めて、何はまだ言えへんかを助ける道具やで。
やさしいAI仕事術